第330回目は第69回東京優駿勝ち馬、「カントリー牧場の結晶馬」"タニノギムレット"です。

通算成績8戦5勝。
重賞勝利はダービーの他に、シンザン記念アーリントンCスプリングSを含む4勝。

デビュー戦こそ不向きな条件で2着と敗れたものの、二戦目以降は重賞勝利を含む4連勝で一躍クラシック戦線の主役となりました。迎えたクラシック初戦・皐月賞にて一番人気で出走し豪脚をみせつけたものの届かず3着と敗れ一冠目を逃してしまいます。今思えばこの頃からギムの歯車が少しずつ狂い始めた気がします。

その後、陣営は何とNHKマイルCへ向かいます。レースはいつもながらの豪脚をみせたものの大きな不利もあり結果は3着...よもやの敗戦が続きました。確かに1600mでの実績がある馬、ましてこれ程の馬だけに無冠で終わらせたくない気持ちは分かりますが、私的にはこのローテは如何なものだと感じてしまいます。

もう後がない無冠の王者・ギムレットは心身共に傷心したまま大目標である日本ダービーに一番人気として出走します。異例のローテ、距離適性等の不安説が囁かれながらも、直線では一頭別次元の末脚でその非凡な能力を競馬ファンに知らしめました。

しかし、その大きな一勝と引き換えにギムレットは最大の代償を払う事となります。半年間で7戦という無理使いが祟ってか...屈腱炎を起こし僅か8戦、一年も満たない競走生活で引退となってしまいました。ダービーでの走りがギム本来の走りだとしたら、秋戦線、古馬となってからの走りがみたかたったものです。

そんな悲運のダービー馬・タニノギムレットに会いに行きました。

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おーい、ギム会いに来たよ。元気していたかい?

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どうも、どうも、初めましてギム。凄く会いたかったよ。

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どうだい身体の調子は?もうギムもベテラン・パパさんになって来たからねー。

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おっ、顔をみせてくれるんだね、ありがとう優しいねーギムは...。

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噂には聞いていたけど、やっぱりアナタは豪快で奔放な方なのねー(笑)。

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じゃあギム、もう帰るねって...アっアナタ、なっ、何たるお顔を最後に覗かせるんだよー、そんなカワイイ顔されたら帰れなくなってしまうよ...(泣)。でも今日は意外な一面嬉しかったよ。


現役を引退後、直ぐに種牡馬入りし現在も種馬として繫養されています。

父は数々のクラシック馬、G1馬を輩出した日本競馬界のお助け種牡馬・ブライアンズタイム。母・タニノクリスタルはアネモネS勝ち馬。母母であるタニノシーバードの産駒には重賞馬のタニノスイセイがいる血を持つ馬です。

種馬としては初年度からダービーを父娘制覇!とその偉業を歴史に刻む産駒が誕生し順調過ぎるスタートを切りました。種付け数は初年度から100頭を優に超え、時には200頭超えも果たしました。しかし、現在のところ初年度の勢いを取り戻す事が出来ず昨年は50頭以下となってしまいました。しかし、重賞勝ち馬は毎年の様に輩出していますので、まだまだ大物の誕生も期待出来る様に思えます。

谷水ブランドの執念馬・タニノギムレット。競走生活は決して長いモノではなかったけど君のその豪快かつ強烈な走りは今でも脳裏に焼き付いているよ。ギム、アナタの強靭さと精神はSea-BirdCaroSicambre等の伝説馬の血と谷水ブランドの育んだ熱意によって産み出されたものだね。そしてその血がトウショウ・ブランドの結晶と結合された時に誕生したのがあの愛娘だったんだね。君ら父娘の浪漫を目の当たりにした時は本当に競馬の、そして血の奥深しさを痛感したものだよ。これからも第二、第三の浪漫をみせて欲しいものだ。

刺激に満ちた走りを魅せたダービー馬・タニノギムレット。君の様な爽快で鋭利な極上の走りなら、何度でも味わえたいものだ。ギムレットよりもウォッカよりも強烈なスピリッツを醸し出す産駒の誕生を夢みるよ。

馬房から顔を覗かせるギムと馬房で微睡むギムをご覧になりたい方はこちらをどうぞ。
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by HakodateMagosaku | 2017-05-24 18:19 | 馬名・タ~ | Comments(0)
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