第249回目は史上初の天皇賞(春)二連覇馬、「ターフの大名優」"メジロマックイーン"です。

間違いなく日本競馬界歴代屈指の大名馬であり、スターホースでしょう。

正直なところ、私はマックの事が一番好きな馬でもなく、お気に入り馬でもありません。同期ならホワイトストーン以上に好きな馬はいません。

しかしながら、この時期から競馬を観始めた私にとってこの馬は...
最強とは?王道とは?浪漫とは?という全ての競馬観を植え付け、諭してくれた私の指針となった大名馬です。なので現在でも古馬となっての最強、エース的な馬の資質を見極める基準は全てこの馬との比較となってしまっています。それ程、私の脳裏に鮮明に残り続け、影響を与え続けている名馬です。

マックの事は何から書けば良いか分かりません。同門・同期のライアンとの事、そして世代を跨いだライバル、テイオー、ライスとの事。若き天才騎手を真の天才として成長させた事、等など多くの事柄が浮かびます。

そんな語るべき事柄が幾つもある名馬ですが、私がマックについて一番熱き想いがあるのは史上初の天皇賞(春)2連覇の偉業、そして父子3代天皇賞制覇の大偉業を成し遂げた事です。兄の影響もあり、競馬というスポーツをただ漠然と観始めた頃に、競馬というギャンブル的要素と馬の駆けっこだろう?位にしか認識していなかった若造に競馬というものの奥深さを魅せてくれたのがマックでした。

当時、古馬最強を決めるレースと云えばまだ天皇賞・春だった時代に親子に渡り3代で制覇する、二連覇を成し遂げる等、素人ながら想像を絶した衝撃でした。「競馬というものは一体何なのか?明らかに他のスポーツと何かが違う、何だ?何が決定的に違うのか?」と辿り着いた結論が血の世界でした。

ブラッドスポーツ...。今まで競馬中継などで無意識に聞き流していたフレーズが頭の中で何度もリフレインしました。そこから、私は競馬の本質に向かって少しずつですが勉強を重ね続けたのです。

競馬というモノは可笑しいものです。世代や性別、人種そこには貧乏人も金持ちも全ての柵がなく、ただ二分前後の競走に一喜一憂する、不思議な魔力を持つスポーツです。

競馬に何を求めるでしょう?ギャンブル性でしょうか?速さでしょうか?強さでしょうか?それともサラブレッドの持つ美しさでしょうか?どれも素晴らしい魅力に思います。しかし、私が一番求めているのは競馬に携わる人生や背景、そして何よりも最高のロマンなのです。私にとってその点でこれ程、感動と希望とロマンを濃縮したスポーツはありません。

話が逸れてしまいました。その浪漫や感性を目覚めさせ、育んでくれた名馬がマックでした。

そんなマックに会う事は叶いませんでしたが、念願叶ってお墓参りに行くことが出来ました。


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おー、マック。初めまして、こんな姿で対面とは悲しいね。

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スッカリ真っ白になって、若い頃は真っ黒に近かったのに...まるで晩期のマックの毛色みたいだね。誕生日に去るのはマックらしい、何かを伝えたかったかい?

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天国では盟友テイオーや、仲良しのサンデーと会えたかい?そしてお兄さんと菊花賞の話、お父さん、お祖父さんと春天の話でもしているのかい?


現在はメジロ軍団の総本山にて家族たちと一緒に眠っています。

葦毛伝説の継承者・メジロマックイーン。現役時代は余りにも強すぎる故に、兎角言われた事もあったね。でも、それも君に与えられた宿命だと思う。最高の相棒(内浩、ゴメン!)である天才かつスター騎手・武豊と王道を歩んだのだから、其処には沢山の柵や妬みがあったんだよね、きっと。君は競走馬としても最高だったね、君の事をステイヤーと呼ぶ人がいるけど、私は決してそうは思わないんだ、だって私にとっての君の最高レースは引退レースとなってしまった京都大賞典なんだから、あのレースには本当に度胆を抜かれた、こんなに強い馬は絶対にいないや!と本当に思ったもの。やっぱりJCと秋天のタイトルが欲しかったね、でもあのレースはプレクラスニーに1つビッグなタイトルをあげたかったから良いよね、君は沢山タイトルあるし...。あと一つ君を凄いと思うのは人づくりだと思う。まだ大物調教師ではなかった池江泰郎先生を真の大物にし、武豊という秀逸な逸材を名実ともに真の天才・スターにしたのも君だと思っている。本当に君の偉大な蹄跡はいつまでも続くんだろう...。あっ、そうだ一番大事な蹄跡を忘れていたね。君の孫たちの事...君は父としては君程の名馬を誕生させる事は出来なかったけど、その偉大な血の系譜は今となって輝きを取り戻している、近い将来、君の4✕3(奇跡の血量)の産駒も誕生するんだろうね。

夢とロマン、そして強さと気高さを兼ね持って万能の比類なきスターホース・メジロマックイーン。その蹄跡は未来永劫語られ、繋がれてゆくだろう。また、私の心の奥底まで響き渡る、君の様な名馬に出会いたい!天国からそんな名馬の誕生を祈っておくれ。ありったけのロマンをありがとうマック、安らかに...。
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by HakodateMagosaku | 2015-04-29 17:00 | 馬名・メ~ | Comments(2)
Commented by らすかる at 2015-04-29 20:06 x
こんばんは。

マックイーン、私も何から話していいのかわからないくらい
いろいろな思い出のある馬です。

親子3代で天皇賞制覇というのはもちろんですが、その3代すべてが
芦毛というのがまた興味深いです。
それだけ遺伝力が強かったのでしょうか。

そうそう、単なるステイヤーではないですよね。
引退レースになってしまった京都大賞典、レコード勝ちでしたから。
なんとかして秋の大きいタイトルを獲らせてあげたかったと、
今でも思います。

私がこの世代で一番好きだったのは、メジロライアンでした。
思いっきりミーハーだと言われそうですが、あと一歩で大きなタイトルに
手が届かなかったその歯がゆいところがたまらなく好きでした。
でも、だんだんとマックの凄みというか、神がかり的な強さに、
敬意を抱くようになったのです。

トウカイテイオーとの淀の頂上決戦、どちらを応援するか、
ずいぶん悩んだ覚えがあります。
そのくらい、マックは私の中で大きな存在になっていました。

種牡馬として、それほど派手に活躍する仔は出しませんでしたが、
それでもエイダイクインがクラシック路線に乗った時には
夢を見ました。
しかしそれにしても母の父として、これほど活躍馬を出すとは…。
放牧地でサンデーサイレンスと仲が良かったのは有名ですが、
その2頭の孫がこんなに活躍するのは、偶然なのでしょうか。

私も、結局彼に実際に会うことはできませんでした。
でも見るからに賢そうな顔をしていて、レースセンスも抜群だし、
絶対にこの仔は頭がいいんだろうな、と思っていました。
だから、なんとしても会いたかったです。

池江先生が名伯楽と言われるのも、マックあってのことですよね。
そして武豊騎手が「平成の盾男」と呼ばれるのも、マックとイナリワンあってのことです。

いつか、私もお墓参りに行きたいです。
Commented by HakodateMagosaku at 2015-04-29 21:56
らすかるさん、こんばんわ。

やはりマックに対する思いは同じでしたかー、本当に話題が尽きない名馬ですね。

そうですね、アサマから続く葦毛の血の系譜は容易く語られるものではありません。正しくメジロ・ブランドの結晶でしたね。

最高クラスのステイヤーではありますが、決して長距離一辺倒の馬ではなかったですよね。私はあのラストレースにはホント驚かされました。秋の三大レース、勝てる実力はあったのに運だけが無かった様に思えます。

へぇー、そうだったんですね。ライアンが一番だったとは意外な感じです。でも、私の兄を含め、周りの競馬好きにはライアンの歯痒さが好きな人が多くいました。ただ、古馬になってからのマックは王道馬なり過ぎて、同期のライバルはもう相手ではなくなっていましたね。

テイオーとの頂上決戦はどちらかというと帝王寄りの応援が多かった気がします。しかし、故障があったとは結果はマックの独壇場でした、本当にあのレースは無双・マック誕生した瞬間に思えました。

種牡馬としては血の変換期が始まりかけていただけに厳しい結果となりましたが、そんな中、数頭の産駒が重賞を勝ってくれました。ユキノとの愛娘ではあるクインはマックの夢を繋いでくれた一頭でしたね。

母父としては想像を絶する、いやマックの能力通りの孫たちが産まれていますね。まさか、次世代でもサンデーと相性が良いとはどんな因果でしょう。

らすかるさんも会えなかったのですか...本当に生前に会いたかったですよね。本当に手がかからない賢い仔だったでしょうね。

そうですね、マックとの出会いがなければ名伯楽と呼ばれる事はなかったかも知れません。池江先生も手掛けた二頭の血が入った産駒が世界を相手にしてくれた事が嬉しかったのではないでしょうか。

武ちゃんは時代を創った名馬と共に勝利して来ました。イナリ、クリーク、マック。今でも間違いなく「盾男」ですね。

いつの日かメジロの郷に伺って下さい。マックも待っているはずです。
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